活動報告

Activity

2025.08.19

抄読会レポート:腟用プロバイオティクスによる尿路感染症の再発予防に関する最新研究

感染症学講座では、専門人材の育成と学生教育を目的として、感染症分野の注目論文を取り上げる抄読会を定期的に開催しています。今回はその一環として、以下の論文を取り上げました。

 

 Effectiveness of Prophylactic Oral and/or Vaginal Probiotic Supplementation in the Prevention of Recurrent Urinary Tract Infections: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial

 Clin Infect Dis. 2024;78(5):1154-1161

 

 繰り返し尿路感染症を発症する患者さんは少なからず存在します。その対策として長期的に抗菌薬が投与されることがありますが、これは薬剤耐性菌の出現リスクを高める可能性があります。その中で近年では抗菌薬に依存しない再発予防戦略が注目されています。

 今回取り上げたこの論文では、経口または腟用プロバイオティクスが尿路感染症の再発予防に有効かどうかが検討されました。結果として、腟用のプロバイオティクスが尿路感染症の再発予防に有望であることが示されました。

 現時点では日本では(そして諸外国でも)腟用のプロバイオティクスは流通しておらず、あくまで研究用の位置づけのようです。しかし今回の研究は、抗菌薬以外の方法で尿路感染症の再発を抑制する可能性を示したという点で非常に重要です。今後さらに研究が進めば、腟用のプロバイオティクスの処方が選択肢の一つとなる日が来るかもしれません。

 

  本記事は、感染症学講座における抄読会の活動報告を目的として作成されたものであり、特定の疾患に対する診断・治療を推奨または否定するものではありません。内容の正確性には十分配慮しておりますが、詳細については必ず元の論文をご確認ください。なお、実際の医療現場での適応に関しては、医療専門職の判断に基づいてご対応ください。

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